今回は世界の主要都市から、都市コードと空港コードが異なる例をいくつか紹介!
都市コードってなに?空港コードとは違う?
一般的に、旅行関係や航空関係で「3レターコード(スリーレター)」と言うと、IATA(国際航空運送協会)が空港ごとに割り当てた3文字のアルファベットを指します。
羽田なら「HND」、ホノルルなら「HNL」といったように空港ごとにコードが付いています。
では都市コードとは何でしょうか?
例えば、羽田空港は東京にある空港ですね。では「東京」という都市のコードが「HND」かと言うと実は違います。東京の都市コードは「TYO」という3文字になります。
都市コードと空港コードが違う場合が、日本の首都でさっそく出てきました。
しかし日本中・世界中で見ると、都市コードと空港コードが同じ場合のほうがほとんどです。
前途の「ホノルル」はハワイ州の州都。都市コードは「HNL」で、ホノルル国際空港(ダニエル・K・イノウエ国際空港)空港コードも「HNL」です。
日本では福岡の都市コードと福岡空港の空港コードは、同じ「FUK」が使われています。
では、ここからは世界の主要都市から、都市と空港の3レターコードが違う例をチェックしていきます。
ロンドン - LON
世界有数の大都市でイギリスの首都であるロンドン(London)。都市コードは「LON」です。
日本からの直行便が発着するヒースロー空港の空港コードは「LHR」となっています。
またロンドン・ガトウィック空港は「LGW」、ロンドン・スタンステッド空港は「STN」、ロンドン・ルートン空港は「LTN」、ロンドン・シティ空港は「LCY」で、いずれも都市コードとは異なるコードが使われています。
パリ - PAR
フランスの首都、パリ(Paris)の都市コードは「PAR」です。
日本からの直行便が到著するシャルル・ド・ゴール国際空港は、空港コードが「CDG」となっています。
またオルリー空港の空港コード「ORY」で、こちらも都市コードとは異なります。
ローマ - ROM
イタリアの首都、ローマの都市コードは「ROM」。
イタリア語では Roma、英語では Rome と表記しますが、都市コードは最初の3文字が使われています。
日本からの直行便があるフィウミチーノ空港は、空港コードが「FCO」となっています。
頻繁に使わないと覚えづらい空港コードのひとつです。
ミラノ - MIL
イタリア第2の都市で、観光でも人気のミラノは、都市コードが「MIL」。
都市名はイタリア語では日本での発音に近い Milano 、英語では Milan と表記します。
主要空港のミラノ・マルペンサ空港の空港コードは「MXP」、もうひとつのミラノ・リナーテ空港は「LIN」となっています。
ニューヨークシティ - NYC
ニューヨーク州最大の都市、通称「ニューヨーク」と呼ばれているマンハッタンのニューヨークシティ(New York City)は、都市コードが「NYC」です。
各種ロゴやお土産などにもこの「NYC」がよく使われているので、日本ではもっともなじみのある都市コードと言えるかもしれません。
主要空港の3レターコードを見てみると、ジョン・F・ケネディ国際空港は「JFK」、ラガーディア空港は「LGA」、近郊のニュージャージー州にあるニューアーク・リバティー国際空港は「EWR」となっています。
ちなみにニューヨーク州の州都はオールバニ(Albany)です。
シカゴ - CHI
アメリカ中西部の大都市、シカゴ(Chicago)は都市コードが「CHI」です。
空港コードは、日本からの直行便が就航するシカゴ・オヘア国際空港は3レターコードが「ORD」となります。
またサウスウエスト航空のハブ空港としているシカゴ・ミッドウェー国際空港は、3レターコードは「MDW」です。
ほかにジェネラル・ミッチェル国際空港があり、3レターコードは「MKE」となっています。
ヒューストン - HOU
アメリカ南部、テキサス州の大都市であるヒューストン(Houston)は、都市コードが「HOU」です。
日本からも直行便があるジョージ・ブッシュ・インターコンチネンタル空港は、空港コードが「IAH」となっています。
空港コードの「IAH」は、「Intercontinental Airport of Houston」と覚えることができます。
ワシントンDC - WAS
アメリカ合衆国の首都、ワシントンD.C.の都市コードは「WAS」です。
主要空港のひとつ、ワシントン・ダレス国際空港の空港コードは「IAD」、もうひとつのロナルド・レーガン・ワシントン・ナショナル空港は「DCA」となっています。
空港コードの「IAD」は、「International Airport of Dulles」と覚えることができます。
トロント - YTO
カナダ東部、英語圏の主要都市であるトロント(Toronto)は、都市コードが「YTO」です。
主要空港で日本からの直行便が就航するトロント・ピアソン国際空港は、3レターコードが「YYZ」なので都市コードと異なります。
カナダは都市コードも空港の3レターコードも「Y」から始まるコードが多くなっています。
ソウル - SEL
韓国の首都、ソウル(Seoul)の都市コードは「SEL」で、英語の綴りに関連したコードです。
主要空港のコードは、仁川国際空港が「ICN」、金浦国際空港が「GMP」となっており、どちらも都市コードとは異なります。
日本からの渡航者が多い都市なので、旅行業界や航空業界の方ならしっかり覚えておきたいコードです。
北京 - BJS
中国の首都、北京(Beijing)の都市コードは「BJS」です。最後の「S」が英語の綴りには出てきません。
北京首都国際空港の3レターコードは「PEK」で、カタカナで「ペキン」と言うときの音に近いアルファベットとなっています。
ジャカルタ - JKT
インドネシアの首都、ジャカルタの都市コードは「JKT」です。
空港コードは、スカルノ・ハッタ国際空港が「CGK」となっています。
この[CGK」は、ジャカルタ西部にある地名 Cengkareng が由来です。
レイキャビク - REK
アイスランドの首都、レイキャビク(Reykjavík)の都市コードは「REK」です。
国際線で到著するケプラヴィーク国際空港は、3レターコードが「KEF」となっています。
また国内線が発着するレイキャビク空港は、3レターコードが「RKV」でこちらも都市コードとは異なります。
アイスランドはどちらの空港も都市コードと空港コードが違うと覚えておきましょう。
日本の都市コードと空港コード
都市コードと空港コードが違う例は日本でも見られますので、チェックしておきましょう。
まずは東京。都市コードは「TYO」とアルファベットの Tokyo に近いものです。空港コードは羽田空港が「HND」、成田空港が「NRT」となっています。
続いては大阪で、都市コードは「OSA」。3レターコードでは、伊丹空港(大阪国際空港)は「ITM」、関西国際空港は「KIX」です。
大都市では札幌も都市コードと空港コードが異なります。都市コードは「SPK」ですが、空港コードを見てみると新千歳空港は「CTS」、丘珠空港は「OKD」となっています。
名古屋と都市コード「NGO」と中部国際空港の3レターコード「NGO」は同じです。空港開港時に以前は名古屋飛行場(小牧空港)で使われていた「NGO」を継承しました。一方で名古屋飛行場(小牧空港)の3レターコードは「NKM」に変更となりました。
他の大都市では、福岡は都市コードと空港コードが同じ「FUK」となっています。
どっちのコードを覚えるのが便利?
では、都市コードと空港コード、どちらを覚えれば良いのでしょうか。
仕事で頻繁に3レターコードを使う方なら、大都市や日本からの渡航が多い都市では、両方とも覚えておきたいものです。
空港コードを覚えておけば確実ですが、利用するシステムやウェブサイトなどによっては都市コードを使えば、どちらの空港も対象とできるので、合わせて都市コードも知っておくのが便利です。
ぜひ主要空港の3レターコードや都市コード一覧もチェックしてみましょう。