旅行での「トランスファー」と「トランジット」の違いとは

旅行ガイド > 旅行用語集 > トランスファーとトランジットは同じ?意味の違い

トランスファーとトランジットは同じ?意味の違いを解説

旅行で使われる用語「トランスファー」と「トランジット」の違いとは。似ている用語の意味を実例から解説。

一般的な使われ方と本来の意味は?

トランスファー
一般的に「乗り換え」や「乗り継ぎ」の意味。飛行機だけでなく、鉄道やバスなど交通機関を乗り換えも「トランスファー」と言います。
飛行機については本来、空港で別の便に乗り換えることを意味し、「トランジット」とは区別しています。
トランジット
こちらも一般的に「乗り換え」や「乗り継ぎ」の意味で使われています。日本ではカタカナで「トランジット」が使われていることもあり、明確な訳語が定着していません。
飛行機については本来、途中降機のある便を利用した場合に、途中の空港でいったん飛行機から降りて24時間以内に、ふたたび同じ飛行機に乗って最終目的地まで向かう旅程を意味しています。これは「途中寄航」と呼ばれることもあります。
また空港関連では、「トランジットカウンター」や「トランジットホテル」、「トランジットラウンジ」、「トランジットルーム」、「トランジットエリア」という乗り継ぎ客向けのサービスや施設があります。

一般的に「トランスファー」は「乗り換え」の意味

実は多くの航空会社や旅行会社では「トランスファー」という用語を利用者に対して使っていません。 口頭で「トランスファー」と言っていても、それはただ単に「乗り換え」のことをカタカナで言い換えているだけの場合がほとんどです。

航空会社や旅行会社は「トランジット」をどう使っている?

ANA(全日空)のウェブページにはこんな解説が載っています。 例えば、日本から南米に向かう場合、アメリカの空港で乗り継ぎ為に入国するような場合を「トランジット」としています。 この場合、同じ飛行機である可能性は低い為、本来の意味からすると「トランスファー」との明確な違いは示していません。

[乗り継ぎ地点としての入国(トランジット)]

» 米国滞在先情報登録の操作ガイド │国際線│ANA SKY MOBILE

またANAの客室乗務員さんがおすすめするコンテンツですが、下記のような「トランジット」の解説があります。 こちらも明確に「トランジット」を定義しているわけではなく、一般的に「乗り換え」や「乗り継ぎ」の意味で使っているようです。

トランジット
直行便がない場合の飛行機の乗り継ぎのこと。時間が中途半端にあいてしまうことも多く、空港の外に出ることもできないので、暇つぶしできるアイテムを持っていると便利。

» CAクチコミHOW TO:Latte編集委員ワイワイ座談会

続いて関西国際空港のページです。単純に「乗り継ぎ(トランジット)」と表記しており、「国内線 → 国際線 の乗り継ぎ」とも書いてある通り、別の飛行機に乗り換える意味でも使われています。

乗り継ぎ(トランジット)案内

» 関西国際空港|出発・到着案内|乗り継ぎ(トランジット)案内

次に大手旅行会社JTBの用語集ページを見てみましょう。 ここでは明確に途中降機での「トランジット」について解説があります。

航空機が目的地に着くまでに、燃料や食料の補給で空港に寄航すること。空港外にはでられず、機内または空港のトランジットルームで待機する。トランジットルームに移るときは貴重品を持って出るのを忘れずに。

» トランジット | 海外旅行用語辞典 | 海外格安航空券・ホテルの検索・予約ならJTB

トランジットが明確な意味を持つ場合

ここまで見てきた通り、実は一般的には「トランスファー」と「トランジット」を使い分ける場合は多くありません。 ではどんなときに「トランジット」が使われるのでしょうか。ヒントは「トランジットエリア」や「トランジットホテル」というキーワードにあります。

空港内にあり、出入国手続きをせずにそのまま宿泊できるホテルは「トランジットホテル」と呼ばれています。 これは乗り継ぎを目的として長時間空港に滞在する人向けの宿泊施設です。

出入国をせずに滞在できるというのがポイントで、同じように「トランジットルーム」や「トランジットラウンジ」といったスペースのある空港もあります。

また第三国を経由する場合に発行される「トランジットビザ」という査証があります。 乗り継ぎを目的として一時的に入国する際に必要となる場合があります。

つまり乗り継ぎ目的で空港に滞在する場合に、「トランジット」という言い方が意味を持ってきます。

日本国内にもあるトランジット

ではここでJTBの用語集にある本来の意味での「トランジット」にはどんな路線があるのか、例を見てみましょう。

例えば、ハワイアン航空の仙台-新千歳-ホノルル線は、行きが仙台→新千歳→ホノルル、帰りがホノルル→仙台のルートで運航されています。

仙台で出国審査をしてホノルル行に搭乗すると、新千歳空港ではいったん飛行機からおり、国際線ロビーでホノルル行の出発をふたたび待つことになります。 これがトランジットとなります。またこのようなフライトは「経由便」と呼ばれています。

ちなみに新千歳空港発着で搭乗する場合は、帰りは仙台経由となりますが、仙台空港ではいったん機内から出ることができず、機内で再出発を待つようになっています。

国際線でのトランジット例

シンガポールのLCCであるスクートは、成田-台北(経由)-シンガポールのルートで運航しています。

成田からシンガポール行に搭乗すると、台北の台湾桃園国際空港へ向かいますが、台北ではいったん飛行機から出てパスポートチェックなどを受ける必要があります。

セキュリティチェックを受けた後、ふたたび搭乗ゲートを通り同じ飛行機に乗ることになります。この場合も「トランジット」となります。

「トランジット」と「ストップオーバー」の違いは?

日本語(カタカナ)での言い換えに注目してみると、トランジット=途中降機としている場合もありますが、「途中降機」というと「ストップオーバー」という言い方があります。 実は「トランスファー」よりも「ストップオーバー」との違いをしっかりと区別しておくほうが大切です。

旅行での「ストップオーバー」とは、途中の都市に24時間以上滞在すること意味し、航空券のルールになっていることもあります。

JALのページで意味を確認しておきましょう。

目的地へ向かう途中の乗り継ぎ地に24時間以上滞在することを「ストップオーバー」といいます。これを使えば目的地以外の都市の乗り継ぎ地で24時間以上滞在でき、旅の楽しみが増えます。

» JAL国際線 - ストップオーバー・オープンジョー

逆に24時間以内の滞在が「トランジット」になりますので、乗り継ぎ目的で空港などに滞在する場合でも、24時間以内なら「ストップオーバー」にはなりません。

使い分けのまとめ

ここまで使い方や意味の違いを見てきましたが、簡単にまとめると下記のようになります。

トランスファー:単に乗り換えや乗り継ぎの意味

トランジット:単に乗り換えや乗り継ぎ、また交通機関や乗物を使った移動の意味でも使われるが、乗り継ぎ目的で空港に滞在する場合は明確な意味を持つことがある

ストップオーバー:途中の乗り継ぎする都市に24時間以上滞在すること

途中の空港で乗り継ぎがあるときには、少し「トランジット」やストップオーバー」という表現に注意しておけば問題ないでしょう。

また「乗り継ぎ」の意味で「トランジット」が使われる場合は、入国審査の有無や乗り継ぎに必要な時間に注意しておきましょう。

同じ飛行機でふたたび出発する本来の意味での「トランジット」では、客室乗務員の指示に従い、次のフライトまでの時間を過ごせば大丈夫です。 いったんおりて機内に荷物を置いておく場合は、貴重品に注意しておきましょう。

※引用について:当ページで引用させていただいたテキストについては、blockquoteタグを使用し、引用元の明記とリンクを設定しています。

» ページ上部へ戻る